ブログ開設とヒメアノ〜ル
あらかじめ言っておきますが、私は語彙力の欠如が著しく、感動を表現するのに、同じ単語を何度も繰り返すことしかできません。
そんな拙い文章でも良いという方は、今後もお付き合いくださいませ。
さて、軽く私の紹介を。
(自称)J事務所とは無縁の人生を送っていたはずが、気が付けば勝利六人組の沼に溺れていた普通の人間です。
担当は鹿に乗り移られたしじみハートの彼です。
最近は専ら全員に「可愛い」と叫ぶことが生き甲斐でございます。
ここからが本題。
ネタバレを含みますので、嫌な方はUターンを推奨いたします。
先日公開になった映画「ヒメアノ〜ル」を、早速見て参りました。
R15指定の作品、主人公が殺人鬼ということは知っていたので、原作に目を通してから挑みました。
言葉にならない衝撃。
森田剛という人間が "天才" 以外の何者でもないことを痛感させられる作品でした。
平々凡々と日々をただ過ごすことに不満を覚える岡田と、ただひたすらにユカを想う日々に満足している、ボーダーぎりぎりの「普通な人」の安藤の、コミカルな掛け合いには、思わず笑いがこぼれる。
ユカは、最初は岡田と安藤に良い顔はしないものの、実は岡田の事を好きだったという事実。
安藤に遠慮する岡田を押し切って、付き合うことを決めたユカには、正直びっくりしました。
さらに、岡田に自らキスをしたり、落ち込む岡田を自らのテクニックで慰めたりと、ユカのイメージとはかけ離れた行動ばかりだった印象ではありますが、その全てがどこか可愛くて、あざといとは思いながらも、惹かれてしまう魅力があったように思います。
そして私が強調したいのは、岡田の可愛さ。
ユカの行動に一喜一憂する様子に、何故か応援したくなりました。
安藤さんの突飛な行動に、オロオロしてしまったり。
ユカに経験人数を聞いては落胆し、初経験の年齢を聞いては落胆し。
女の私も、何故か共感できて、思わず「わかる!!!」と叫びそうになるほど(笑)
そんな人間味溢れる様子が、この話の唯一の癒し要素。
その中で、時々現れる森田が、不気味な存在感を放っていました。
平然と嘘をつく様子や、岡田の考えを真っ向から全否定していく様子が、本当に気味が悪いというか、ギョッとする感覚。
それに翻弄される岡田に、私は自分自身を少し重ねていたのかもしれません。
後半は、監督が "森田パート"と呼んでいる、この映画の真髄とも言える事件多発パート。
このパートへの移り変わりは、すごくハッキリ。
前半パートの最後で、岡田とユカが一夜を過ごすシーンがあるのですが、明かりのついた部屋を遠巻きに見つめる森田の姿がうつしだされます。
そこで初めて、映画のタイトルが出てくる。
ここからがこの映画の本当の始まりだと、誰もが予感できる。
そして、殺人鬼 森田正一 が現れるのです。
正直、森田が犯した罪を文字にするのは不可能です。
とても残酷で、目を背けたくなるシーンばかり。
そんな中でも、彼は真顔で嘘をつき、欲望のままに人を手にかける。
恐怖が体中を駆け巡り、寒気がしました。
気付けば汗が止まり、飲み物さえ喉を通らないほど。
(と言うより、そんなこと考えられませんでした)
1人、また1人と殺害される度に、もう終わりなのではないか、と望んでしまいましたが、なかなか終わらず。
とうとう、ユカの居場所を突き止めてしまう森田。
ユカは精一杯抵抗し、異変に気付いた岡田はユカの元へ向かう。
森田は着々とユカとの距離を縮めていき、暴力をふるい……。
「岡田くん早く! 間に合え!!!」
心の中で叫び続ける私。
かろうじて、森田とユカの間に割って入った岡田くんの表情がとてもリアルだったのは、濱田岳さんが実際にユカを守らなきゃいけないという感覚に陥っていたからだと、後から知りました。
それほどまでにリアリティ溢れる緊迫したシーンで、私の心拍数もどんどん上昇していきました。
だからこそ、ラストのシーンには良い意味で裏切られました。
サイコキラー森田の、唯一垣間見えた人間らしい優しさ。
原作にはなかった、森田と岡田の関係性に、涙が止まらなくなりました。
剛くんがインタビューで「最後に監督の優しさがある」と言い続けた理由がわかって、本当に感動しました。
とまぁ、雑なレポートにはなりますが、こんな感じです。
ネタバレも含みつつ、最も重要なポイントは伏せたつもりですので、ぜひ劇場でご覧下さい。
年齢のせいで見ることができない…って人は、しばらく待ちましょう(笑)
最後になりましたが。
出演者の皆様、監督、その他 映画「ヒメアノ〜ル」に関わったすべての皆様に、最大の敬意を表します。
この作品を作ってくれてありがとう。